vanilla
こちらはヒナの二次創作ブログです。 取扱は黒バス・黄黒SSとなっております。

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COMIC CITY SPARK7 サンプル

 入稿しましたー。何事もなければ新刊出ます。
 帝光レギュラ-になった頃までの記憶しかない、黄瀬記憶喪失本でインハイ後の夏の一幕って感じです。少しですが黒子の女装があります。苦手な方注意です。
 当日は西1 F31b vanillaです。 

 サンプルは続きからどうそ。

 朝に顔を洗おうとしたら給湯器故障でお湯が出なかったです…(>_<)
 急いで修理に来てもらったら、なんとベランダの給湯器にハチが巣をはってたという展開に! 故障原因はそれじゃなかったんですけど、巣をどうにかしないと点検できないっていうから管理会社に電話しようとしたら、修理の人が、いいよいいよって、素敵にハチ駆除をしてくれて、そのゴミも持ち帰ってくれましたっっ!
 もー感激すぎっス! 知ってました? ゴ●●ェッ●ってハチにもきくんですよ…。
 
 ――最後に目に飛び込んできたのは、体育館の窓から見える空。
 黒子っちの清んだ紺碧の双眸によく似た、雲ひとつない青空。
(…そうだ、オレ。黒子っちに…) 
「……好きだって告った返事、まだ貰ってないっスよ…」 
 今度会った時に答えて、と言ったのに。
オレらしくもなく、勇気がでなくて会いに行っていないっス。 
 ……うん。今日、会いに行くっス。
 会ってちゃんと、もう一度。
黒子っちに、好きだって言うっス。

「黄瀬!!」
「おい、大丈夫か!」
 オレを呼ぶ、先輩達の声が何処かから聞こえる。
「――」
 ……オレの記憶は、そこでぷつりと途切れた。
  
            

「記憶喪失!?」 
 幾重の驚きの声が、誠凜高校の体育館に響き渡る。
「……黄瀬君が、ですか?」
 中性的な静かな声音に、誠凜バスケ部を訪れた笠松は視線を下げ、小柄な黒子と視線を合わせる。
 まっすぐなその視線の中に、深い心配気な色を見つけながら、笠松は頷く。
「ああ。二日前にあいつ、部活中に転倒して頭を打ったんだ。そのまま意識を失くして、病院に運ばれちまった」
「ちょっとそれ、大丈夫なの!?」
 誠凜バスケ部紅一点。けれども最強な権力者である相田リコが眉を潜め、笠松に問う。
 笠松の突然の訪問に、それでも練習を中断して時間を作ってくれた女監督に、笠松は頷く。
「ああ、すぐに意識は戻ったし、頭部に外傷もなかった。脳波にも異常がないしで、すぐにでも退院出来そうだなって、病室に顔を出したんだが…あいつ、俺が誰だか分からないって、アホ抜かしやがった」
 その時の事を思い出したのだろう。深い溜息を付き、笠松は短髪をぐしゃりと指先で乱す。
「…俺だけじゃなくて、他のメンバーも、まったく知らないときたもんだ」
「それって…自分の名前とか、基本的なパーソルデータも全部忘れちまったって事か?」
 笠松の悔しげな呟きに、汗でズレる眼鏡を直しながら日向は尋ねる。
「…いや。黄瀬の場合、失くしちまった記憶はここ最近のものだけだ。だから自分自身の事も覚えてるし、日常生活にもまったく支障はない」
「最近…。そっか。言い方、あってるかわからんが、怪我の功名だな」
 ホッとん安堵する日向に、笠松も少し肩の力を抜く。
 練習試合や、それこそ黒子と黄瀬のキセキの世代の繋がりや、お好み焼き屋で同席した仲だからか、並外れたルーキーをチームに持つ同じキャプテンとして通じるものがあるのか、笠松にとって日向の存在は自身に近い。
「…あの。それで黄瀬君の記憶は、どれ位失くなってしまってるんですか?」
 日向との会話にそっと割り込んできた黒子に、笠松は教える。
「…俺達、海常にとっては最悪だ。
 黄瀬がどっかに落した記憶は中学2年…あいつがバスケを初めてレギュラーになった頃だ」
「……」
 笠松の説明に、黒子は大きな目をさらに瞠る。
そんな黒子を見つめ、笠松は続ける。
「あいつは今、キセキの世代だった頃に戻っちまってる…」
 苦しげな声に、けれど日向は表情を明るくする。
「なんだ。だったらWCも大丈夫じゃないか。なんたって、キセキの世代クラスなわけだし」
「ああ、バスケは出来る。けどあいつの中で、あいつは今、帝光バスケ部なんだ。そうじゃないって口でいくら説明したからってすぐに納得できるもんじゃないだろうし、混乱するだけだろう?」
「…難しいわね」
 ふむ、とリコは唸って腕を組む。 
「そうだろ? お前は高校1年で海常エースで、嫌味なモデルだって言ったって、そうすんなり納得するもんじゃない」
「確かにそうね。…もしこのまま記憶が戻らなかったら、海常は黄瀬君抜きでWCに望むの?」
「いや…WCまでまだ時間はある。黄瀬には悪いが最悪記憶がなくても、バスケは出来る。それまでには俺達に慣れさせればいいわけだし、あいつは器用だし、無理な相談じゃないと思うんだ」
「確かに、器用だな」
 日向の横で伊月が頷く。
 火神のプレーを一瞬で真似、それ以上のプレーとして自身のものにして躍進するキセキの一人だ。
「…そこでなんだが。誠凜もWC前の大切な練習時期だって言うのは、百も承知なんだが…」
 そこで言いにくい言葉を飲み込むみたいに一区切りし、まるで円陣を組むみたいに笠松を取り巻く面々の中、いつもは影が薄い黒子の存在を今日は力強く感じながら、笠松は日向とリコを振り向く。
「頼みがあるんだ」
「「頼み?」」
 日向とリコの声が重なる。
「…その、黄瀬が、黒子に懐いているのは充分知っていると思うんだが…」
「ああそりゃ、当然」
「犬のごとくよ。2号と一緒だわ。…ああ、もしかして…?」
 勘のいいリコが、なんとなく笠松の願いに思い当たる。
「そっちの都合がいい日だけでもいいんだ。できたら、黄瀬を誠凜に来させてくれないか?」
       
        ~中略~
        
「黒子っち!」
 ガバリと抱きつかれ、20センチの身長さと筋肉の差に、黒子のバッシュの爪先が浮かぶ。
 顎下に黒子の頭を挟み込み、黄瀬はぐりぐりと頬で擦ってくる。
「良かったっス! やっと記憶にある人に会えたっスよ!」
「…痛いです、黄瀬君」
 ぎゅうぎゅうと、華奢な腰をそれこそ折れそうになるほどに両腕できつく抱き締められ、頭の天辺では頬擦りをされたままの状態に黒子は訴えてはみるが、黄瀬の力は抜けない。
「あー。そうっス。この感触っスよ!」
 満足の溜息とともに黄瀬は抱いていた黒子の肩を両手で支え、上体を屈め真正面から黒子の顔を覗き込む。
その至近距離さに、ギャラリーがドヨっとどよめく。
「さっすが、プロポーズ男だよなー!」
「へぇ。黄瀬って、イケメン君なんだな」
 小金井と木吉が続け様に感想を漏らす。
「…どうしたんですか、黄瀬君?」
 帝光の頃に同じ試合に出た帰り道から、〝黒子っち〟と呼ばれ出し、それこそ整ったモデル顔を幾度となくこの距離で見てきた黒子は耐性が出来ていて、黄瀬のシメントリーされた端整な顔立ちのアップに怯むひるむ事なくさらりと流して尋ねる。
「……体格は全然変わってなくて細いままだけど、あの頃より少し髪が伸びたっスね。それに、…帝光のユニフォームじゃないっスね」
 その甘やかな眼差しに、淋しさが含まれていて。
「…黄瀬君」
名を呼ぶ黒子に一度笑ってから、黄瀬は自身の周囲をぐるりと見回す。
「……やっぱ、オレの記憶が飛んでるんスね。
親とか、オレが通ってるっていう学校のバスケ部の人達にも何度も言われたっスけど、なんかうまく理解できなかったっスけど……黒子っち見て納得したっス」
 コツリと、小さな撫肩に黄瀬は額を預け瞼を閉じる。
「――」
「黄瀬君……」
「…もう今は、青峰っちも、緑間っちも、紫原っちも、…赤司っちも…帝光の皆はバラバラの高校に通ってて、俺も別の高校に入ってて」
「……黄瀬君」
「黒子っちとも、違う学校なんスね」
 閉ざされていた瞼が開き、強い視線が黒子を捕える。
「……」
 その質問に、黒子の唇が開く事はない。
「――なんでオレ、黒子っちと同じ高校じゃないんだろう…?」
 ポツリポツリと呟かれる言葉に、黄瀬の失った記憶の葛藤に、黒子はきゅっと唇を噛み、そっと黄瀬の柔かい髪を撫でる。 
「……すみません」

          ~中略~

「だーから、その場合はこう、右脚を軸にしてっスね」
「いやこの場合は、左だ」
「右っスよ」
「左だ」
「右っス!」
「じゃあ抜いてみろよ!」
「言われなくてもっスよ!」
「だから今は、たんなるゴール練だっつてんだろうがっ!」
 バチバチと火花を散らし、コート上で言い合う2人に黒子はコート外で汗を拭いながらクスリと笑う。
 黄瀬が誠凜に通って3日目。
もとが人懐っこい黄瀬だ。そろそろ黒子意外の部員にも慣れ、火神とはライバルの匂いを感じとってか、事あるごとに2人で競っては練習を中断するから、日向に頭を叩かれスクワットをさせられている。 
「誠凜のキャプテンと監督は厳しいっス…」
 スクワット100回に、おまけにリコからダッシュ200本を追加され、へたへたと黄瀬は黒子が休憩している隣にヘタりこむ。
「……」
(…流れる汗が、輝いて綺麗だ)
黒子は眩しげに目をくゆらす。
「どうぞ」
 自分のタオルを手渡す黒子からタオルを受け取り、黄瀬は流れる汗を拭う。
「どもっス。…あ、知ってる匂いっス」
「?」
「黒子っちの汗と、洗剤の匂いっス」
 タオルに顔を埋めたまま息を吸われ、黒子の頬が知らず火照る。
「そういう言い方、やめてください。それに、汗臭いなら顔を離してください」
「なんでっスか。好きっスよ、黒子っちの汗の匂い」
「!」
 バン! と黄瀬の顔を開いた掌で黒子は思い切りに叩く。
「痛いっス!」
「なんですか、その変態みたいな台詞は」
「えー。ありのままに言っただけっスよー」
 自分の顔に置かれた黒子の細い指先を握りながら、黄瀬は蜂蜜色の瞳に力を込め伝える。
「オレは本気で、黒子っちの事好きっスよ」
「――」

 ――オレ、黒子っちの事が好きっス。

 記憶にあるのは、まだ1週間も経っていない黄瀬の言葉だ。
 今は記憶にない、黄瀬の情熱だ。
「―…忘れたくせに」
「…え? 黒子っち?」
 磨かれたコートに、俯いた黒子の囁きが落ちる。
さらりと横顔にかかった涼やかな青藤色の髪を耳に掛け、黒子の表情を確かめようと黄瀬は首を傾げる。
「どうかしたんスか? オレ何か、黒子っちの気に障る事言ったっスか?…」
 優しい気遣いに、黒子はふるりとかぶりを振って黄瀬を見つめる。
「なんでもありません」
「黒…」
「黒子! コート入れってよ!」
「はい」
 火神に呼ばれ、コートに入る黒子を黄瀬の目線が追う。
「黒子っち…」
(…泣きそうな顔してた?)


  

   サークル vanilla 西1 F31b
   ヒナ個人誌「Every day」P40 黄黒本   







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アニメ1話~5話、トドメに4話エンドカード!で落ちました…。
原作好きでアニメは観るの躊躇してた人間とは思えない堕ちっぷりっスよ…。

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