vanilla
こちらはヒナの二次創作ブログです。 取扱は黒バス・黄黒SSとなっております。

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黄黒義兄弟Ⅰー⑤

 …いきなりハマってKオンリーに行ってきました…。人込みすごかった!
 黒バスでも経験したけど、旬ジャンルってスゴイ。朝から頑張りました…もう眠いです。

 緑間もようやく出すことができたので、この続きを入れてオフ本にて発行したいと思います。
 1月の東京シティでの発行を希望なのですが、もし会場が駄目なら委託か自家通販を考えています。
 詳細が決まったらブログにてお知らせします。
 黄黒義兄弟パロⅠー⑤    


「―…ん…」
 いつもは部活やバイトの疲れで一度寝たら朝まで目覚めないのに、その晩は熱のせいか寝苦しくて、うっすらと夢現に浅い眠りを繰り返していた。
「…黄瀬君?」
 開ききらない瞼と、ぼんやりとした意識の中で穏やかな優しい声が名前を呼んでくれる。
(…いつもの、煩い女の声じゃない…)
 こっちの都合も関係なくひっついてくるくせして、オレがしんどい時や、本当にいて欲しい時には誰もいなかったのに。
 格好悪い俺はいらないって、見向きもしないくせに。
「……いて、くれるんスか?」
「はい。ここにいますよ」
 少しだけ冷たい指先が、そっと頬に触れてくる。
 跳ねのけて否定して。ようやく認識し出したばかりのその指に触れられて、確実に呼吸が落ち着いていく。 
(すごいな、黒子っち…)


「黒子っち。おはよっス!」
 溌剌とした笑顔でキッチンに姿を見せた黄瀬に、黒子は無表情のままに驚く。
 昨日、体調の悪い黄瀬を連れ帰る時には態度が軟化していたが、あれは熱のせいで歯向かうのが面倒だったんじゃないかと、そう結論付けていたのだが。
 どうやらそうではなかったらしい。
(…黒子っちって、青峰君と同じにそう呼んでますしね)
「おはようございます。具合はどうですか?」
 朝食の準備を止めて、黒子が黄瀬に近付く。
「うん。大丈夫っス!」
「熱は下がりましたか?」
「黒子っち?」
 身長の高い黄瀬に合わせ踵を上げ背伸びをし、ほっそりとした掌を額に宛がう。
(…あ…)
 少し冷たい、ひんやりとした柔かい感触。
 大きな瞳が真っ直ぐに、自分を見上げている。
(夢じゃなかったんスね)
 黄瀬の唇になんとも言い表せない笑みが零れる。
「良かった。ちゃんと下がりましたね」
「黒子っちのおかげっス!」
 答えながら細い指先を骨ばった手で握り込み、もう片方の腕を細い背に回しぎゅーっ、と抱き締める。
「き、黄瀬君!?」
 指を掴まれたと思ったら、広い胸にすっぽりと抱き締められていた黒子がさすがに声を上擦らせる。
「……黒子っち、こうすると見た目以上に細いのが分かるっスよ。ちゃんと食べてるんスか? ああでもオレの体にすっぽり入って抱き心地サイコーっスね。それに、肌が白くてすべすべしてるっス…」
 黄瀬が黒子を抱いたまま悪戯に掌を動かし、恍惚と呟く。
「…あの、黄瀬君?」
「いい匂いがするっス」
 鼻先を首筋に押し付け、クン、と鼻を鳴らす黄瀬のそんな仕草に、いつもは目立つ無表情な面差しに朱をはしらせ黒子は黄瀬の胸を押す。
「黄瀬君!」
「…なーに、サカってんだよお前はっ」
「うっ!」
 べしん、と遅れてダイニングに降りて来た青峰に力一杯な拳で頭を叩かれた黄瀬は、さすがに黒子を解放して後頭部を擦る。 
「青峰っち!痛いっスよ!」
「お前がテツ苛めてっからだろうが」
「いじめてないっスよ! 黒子っちかわいいなって抱き締めただけっス!」
「あーん? セクハラかよ」
「部屋にエロ本だらけの青峰っちに、言われたくないっスよ」
「あー? んだよ、お前だって…」
「……」
 昨日までとは打って変わった、騒がしい朝。
 黒子は溜息をひとつ吐いて黄瀬を見上げる。
「黄瀬君。…朝ご飯食べますか?」
「もちろんっスよ! お腹ぺこぺこっス!」
「…そうですか。ではまず顔を洗って来て下さい。ネクタイもちゃんと締めてくださいね」
「了解っス!」
 ビシッ、と敬礼したと思ったら、あっという間に洗面所に向かった黄瀬に青峰は大爆笑する。
 こんなにまで態度がガラリと変化したのだから、仕方ないのかもしれない。
「えらい懐かれたな。それに、あいつが‘っち’を付けるのは自分が相手を認めた証だとさ。確かオレは中学の頃にバスケしてる姿をあいつが見てから、そう呼ばれるようになったよなー」
「…はぁ。一体、どんな心鏡の変化でしょうか」
 今までは使わず食器棚に仕舞いっぱなしだった黄瀬の茶碗を取り出しながら、黒子は小さく呟く。



 夕べの熱が噓のような食欲で黒子が作ったご飯を完食した黄瀬は、朝から絶好調に朝練をこなしている。
 今もコートに立ちはばかる部員達をあっさりと抜きまくり、最後に対峙した青峰と攻防を繰り返えし、競り勝った黄瀬がそのまま綺麗なフォームでシュートを打ち込む。
「…なんなのだよ、今日の黄瀬は」
「飛ぶ鳥落とす勢いってね~」
 一足先に朝練を終了させた部員2人が、コート内の黄瀬を振り返って喋りながら体育館の入り口に向かって歩けば、ひっそりと見学をしていた黒子にようやっと気付いて片方が声を掛ける。
「あれ。黄瀬の弟ちゃんじゃん」
「おはようございます」
「ちーす。オレ、高尾っての。よろしくー。あ、こっちは真ちゃん。緑間真太郎っての」
「はい。よろしくお願いします」
 ふかぶかとお辞儀をした黒子に、ニパリと笑って高尾は黒髪を揺らす。
「えー、なになに、すっげぇ礼儀正しいじゃん。真ちゃんの好きなタイプっしょ」 
「……弟?」
 バシバシと高尾に背中を叩かれズレた眼鏡の柄を直しつつ、緑間が眉を寄せ呟く。
「なんだよ、真ちゃん知らないのかよ。黄瀬の親父と、この子の母親が再婚したんだぜ。だから黒子君は黄瀬の弟ちゃんなわけ。んで、青峰の従兄弟ってこと。昨日のアレだって、だから弟ちゃんが、黄瀬を連れ帰ったんしょ」
 真ちゃんだってあの騒動見てたっしょ、と吊り目を上遣っていう高尾に緑間はひとつ頷く。
「…ああ、よく黄瀬が従ったと感心していたのだよ」
「あれ、それ弁当?」
 黒子が持つ長方形の包みを指して、高尾が問う。
「はい。青峰君のです」
「へぇ。いいなー。俺も真ちゃんのお手製弁当食べたいわ」
「断るのだよ」
「えー。なんでだよー」
「黒子っち! 見ててくれた!?」
 緑間と高尾の方に向いていた黒子の細い背中越し、ガバリと黄瀬が体当たりするように抱きついて黒子の顔を覗き込んでくる。
「…はい。すごかったです」
 キラキラと目を輝かせて、褒めてと言わんばかりに見えない尻尾を振る黄瀬に黒子は視線を上げ答える。
「オレ、格好良かったっスか?」
「…自分で格好いいって認めてどうするんですか」
 溜息をつく黒子に、黄瀬はニカリと歯を見せ笑う。
「へへ。だって黒子っちにカッコいいオレ見てもらいたくて、張り切ったっスよー」
「黄瀬くーん!」
「涼太ー!」 
 それぞれ手にはタオルだったり差し入れの袋だったり、お弁当だったり。
「皆さんが待っていますよ」
 準備万端で笑顔の黄瀬が近付くのを心待ちにしている女生徒達を示す黒子に、
「いいっスよ」
 にっこりとした笑顔で黄瀬は遮断をする。
「……」
 そのあまりにも簡潔な切り捨てに、黒子は自分を抱き締めたままの黄瀬から視線を外す。
(…黄瀬君はまるで、ダイヤモンドみたいですね)
 柔らかい笑顔の下は、きっと誰も壊せない硬い宝石でできていて。
 こんなにも眩しい笑顔を向けられているから、誰も彼の本質に気付けない…気付く事が出来ない。
「黒子っち? どうしたっスか?」
 じっと体育館の床を見つめたままの黒子に、黄瀬は首を傾げる。
「……いいえ。なんでもありません」
「――なら、ちゃんとオレを見て欲しいっス」
「……」
 拗ねて唇を尖らせた黄瀬に、黒子は少し考えてから言ってみる。
「…あれだけ、放っておけって言ってたじゃないですか」
「う、それは反省してるっス! えっとオレ、人見知りするっス…」
 ごにょごにょと理屈を捏ねる黄瀬に、黒子はさっきより大きな溜息を吐いて黄瀬を見つめる。
「あれはそういう域ですか? モデルだってしているのに?」
 まっすぐに黄瀬を見つめて指摘して突っ込んでくる黒子に、ぐっと黄瀬の喉が鳴る。
「黒子っち、案外厳しいっスね~」
「はい。厳しいです」
「…ええっと、ほんとごめんなさいっス!」
 許して欲しいっス、と焦り両手を合わせ懇願してくる黄瀬に黒子はふわりと笑う。
「……ちゃんと見ていますよ」
「っ…その顔っ、反則っ…!」
 無表情が一転して大きな瞳を細めて微笑む黒子に、ぷしゅーっと黄瀬の顔から湯気が沸き出す。
「なんスか、可愛いすぎるっスっ…あれ、黒子っちそれ…?」
 掌で火照る頬を隠し照れていた黄瀬が、黒子の荷物に気付き尋ねる。
「はい。青峰君のお弁当です」
「え! ちょっ、オレのは!?」
「…ありませんよ」
「なんで!?」
 一つしかない包みに、黄瀬は驚き奇声を上げる。
 そんな黄瀬に黒子は首を傾げ言う。
「…黄瀬君は女の子達からたくさんもらっていると、青峰君が言ってましたから…」
「ええっ!? 青峰っち~」
「…本当の事ですよね」
 さくりと突っ込まれ、ガクリと黄瀬は首を項垂らす。
「うっ、そうっスけど…でもでも、オレも黒子っちのお弁当がいいっス!!」
 眦に涙さえ浮かべガバリと抱きついてくる黄瀬に頬を押し潰されながら、黒子は冷静に対処する。
「…何も泣かなくても…。ほら、女の子達が見ていますよ」
「だって、だってっス!」
「…分かりました。黄瀬君の分も明日から作りますから」
 スンスンと鼻を鳴らし頬づりしてくる黄瀬の背を、細い指がぽんぽんと軽く叩き宥めて落ち着かせる。
「本当っスか!?」
「はい」
「あ、それと! オレ夕飯も黒子っちのご飯食べられるんスよね!?」
 ハッと気付き、黄瀬は黒子の肩を掴みしっかりと確認を取る。
「…今まで自分が要らないと拒否してきたくせに、そういう言い方はボクが悪いみたいじゃないですか」
「うう、悪かったっすからー、黒子っち~~」
 ガクガクと肩を揺さぶられ、視界を回しながら黒子は伝える。
「…黄瀬君が食べてくれるなら」
「やったっス! オレ、部活もっと頑張るっス!」
「…熱が下がったばかりですから、今日は頑張り過ぎない程度にして下さいね」
「はいっス!」
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アニメ1話~5話、トドメに4話エンドカード!で落ちました…。
原作好きでアニメは観るの躊躇してた人間とは思えない堕ちっぷりっスよ…。

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