vanilla
こちらはヒナの二次創作ブログです。 取扱は黒バス・黄黒SSとなっております。

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スパコミ新刊2

 スパコミ2冊目の新刊は前にSS連載をしていた黄黒兄弟本「Season」の続き…というかスピンオフ的な1.5巻本になります。
 出会った頃の黒子にツンだった頃の黄瀬をもっと読みたいという相方の熱烈希望により、急遽、発行となりました。ページ的には短いですが、黄瀬がずっとゲ瀬な感じです…。
 スパコミ参加できるか分からなくなってきましたが…せっかく原稿が仕上がったので無事に参加できる事を祈りつつ、もし駄目だった場合は委託という形で発行したいと思います。
 
 ええと、この本自体が前作「Season」を読まないとまったく分からない作りとなっていまして。
 手持ち在庫がまったくなく、委託先にも限りなくゼロに近い数しか残数がない状態となっています。
 夏に2巻を出すのでその時に一緒に再販をと考えていたのですが、1.5巻を急遽出すことになったのでスパコミ合わせで1巻を再販するか検討中です。もし希望の方がいらっしゃいましたら、拍手からでいいので「希望」と一言書いていただけると助かります。再販数も決めかねているので、参考にさせて頂きたいなぁという申し訳ないお願いです…。



 つづきから「黄黒義兄弟」番外編サンプルです。(抜粋)

「はぁーぁ。っとに、顔合わせとか面倒っスよ…」
 新しく家族になる母親と弟との対面に、せっかくの休日の時間を費やしホテルでの食事会になった。
 待ち合せ場所のレストランに行く前にと立ち寄ったレストルームで溜息をつきながら、黄瀬は少し歪んだネクタイを直しながら綺麗に磨かれた鏡を覗き込む。
 映るのは、女が総じてイケメン顔だと絶賛する端整な顔に似つかわしい不機嫌そうに寄った眉。
「…弟ねぇ」
 別に父親の再婚に不満があるわけではないが、黄瀬からしたら結婚を踏み切るほど信頼や愛情を育んだ当人同士なわけでもない、いうなれば他人な男との生活。
「オレの一つ下か」
 ならあまり身長も変わらないだろう。黄瀬自身、中学に上がる頃にはもう今とそう変わらない身長をしていた。
 筋肉はバスケをはじめてからだんだんと付いていったものだが、弟になる男もなにかスポーツをしていたら体格だってそう変わらないはずだ。
「青峰っちもガタイいいっスし。そんな男3人で一つ屋根の下ねぇ」
 それはもう考えただけで。
(ウザった)
 まぁでも。
姉だか妹だかができるよりは幾分かマシなんだろうけれど。
「できたら、大人しいタイプがいいっスかね。あ、でも暗いのもパスっだよな。したらガサツでいーから、こっちのテリトリー壊さない奴が一番っスかねー」
(どんな奴にしろ、オレの生活の邪魔しないヤツ希望っスかね)
 ちょいちょいと前髪をいじりながら、黄瀬はそのままレストルームの扉に手を付いたまま立ち止まって思惟する。
「っか、やっぱ顔合わせとかいらないっスよ」  
 結局行き付くのはそこだろう。
「天気いいし、青峰っちとバスケしたいっス…」
 そうしてまた溜息が零れるの繰り返しだ。 
「…あの」
「このままバックレたら、さすがにマズイっスかね」
「…あの、すいません」
「! えっ?」
 突然に掛かった声に驚き、黄瀬の肩が上がる。
 驚きに切れ長の双眸を見開きながら、キョロリと視線をさ迷わせる。
「えっ、今どっから声したんスか…?」
(…まさか)
「幽霊、とか言わないっスよね…」
 ゴクリ、と黄瀬は唾を飲み込む。
「すいません。ここです」
「!」
 ようやく、黄瀬の視界に誰がしかの頭の天辺が入り込む。
(あ、幽霊じゃないや…)
 なんとなく安堵してホッと胸を撫で下ろした黄瀬だ。
「通りたいんですが…」
唯一の出入り口を塞ぐ形でいた黄瀬にまたもや声が掛かり、
「…ちっさ」
 男…というには中性的な面をした小柄な子供の姿に思わず黄瀬は感想を漏らす。
(小さいというより、薄い)
 ずっと黄瀬に声を掛けていた者の正体をジッと黄瀬は見下ろす。 
 黄瀬より20センチは低い身長に、黄瀬はその者の年齢を計る。
(小学生?…いやいや身長はそこそこあるから、中学1年ぐらいっスかね。筋肉なんてまったくない、うすっぺらい身体っスね)
 手足も今時の子供らしくひょろりと長く、黄瀬をまっすぐに見上げてくる目の色も薄い。
(一つ一つのパーツは整ってるって言えるんスけど…なんか 覇気なくないっスか? まるで草食動物みたいっスね) 
「あの…」
「っと、悪い」
 観察するだけ存分にした黄瀬は、ようやく塞いでいた体を横にズラし扉を明け渡す。
「いえ」
 謝罪にポツリと呟き軽くお辞儀をして出て行く小さい背を送りながら、黄瀬は小首を傾げる。
(なーんか、地味っスね)

 
 それが第一印象な相手が、これからひとつ屋根の下に暮らす相手とはオレはまだ知らない。


「…ふぁ」
(バイトとはいえ、こう連日撮影だときついっスね…)
 普段は学校があり、部活優先にしているから長い休みにまとまった時間を取られるのは仕方ないっけれど。
「…!」
 まだ寝たりない頭を振って起こしながら階段を下りる黄瀬の鼻先に漂ってくる匂いは、黄瀬が久し振りに家で嗅ぐ味噌汁の匂いだ。
「―…そうだったっスね」
 思わず舌打ちをしそうになり、黄瀬は唇を噛む。
 昨日から、新しい弟が越してきたのだ。
(第一印象で地味と評した薄っぺら君が、昨日から一緒に住む事になった黒子テツヤ…君だったなんてさ)
 キッチンから漂う匂い…春休みに入り家に一端戻った青峰ではない、〝他人〟がそこにいる事実にがしがしと、苛つきに黄瀬は髪を掻き乱す。
「……はぁ」
 朝から吐いてばかりの溜息をまたひとつついてから、黄瀬は思い切ってキッチンに足を向ける。
 コンロを前にして立つ小柄な背中を一瞥して冷蔵庫を開く。その微かな音に黒子が振り返る。
「おはようございます」
 ニコリともしない顔がそう告げてくるのに、
「……どーも」
 黄瀬は冷蔵庫に顔を突っ込みながら呟きペットボトルを取り出し、そのままキッチンを後にしようとする。
「あの、朝食を作ったんですが、食べませんか?」
 掛かった声にチラリと視線をテーブルに向ける。
 テーブルには万端に用意された焼き魚だったり漬物だったりと和食の数々。
青峰だったら飛びつくたろう食事に、黄瀬はあからさまに溜息を吐く。
「あのさ、最初に言っとくわ。家族になったからって、オレは黒子…君に合わせるつもりないし、黒子君もオレを気にしなくていいから」
 どうでもいい女達にだって向ける愛想笑いも明るい声もいらない。
「…それはどういう意味ですか?」
 黄瀬が冷たく弾いても、やっぱりぴくりとも動かない顔が気真面目に問うてくるのに黄瀬の心に苛立ちがまたひとつさざめく。
「それぞれ自由にしようって事だよ。いきなり家族ごっこもないって。両親だっていないんだしさ」
「……」
「部活しいてるしバイト柄、帰宅時間読めないしさ。――だからもう、放っておけよ」
 眦を強め、バスケの時にすらそう荒ぶらせない眼差しを高揚させた黄瀬の金色の双眸が一切の干渉を否定する。
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アニメ1話~5話、トドメに4話エンドカード!で落ちました…。
原作好きでアニメは観るの躊躇してた人間とは思えない堕ちっぷりっスよ…。

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