vanilla
こちらはヒナの二次創作ブログです。 取扱は黒バス・黄黒SSとなっております。

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黒子in海常①

 黒子in海常パラレルです。
 ずっと書きたかった黄黒海常です。
 思いついたままに書くと決めてるので、いきなり春から冬になったり、黄黒が付き合っていたりまだいなかったり、時間はバラバラになると思いますがさらりと読んでやってください。

 仕事が面倒になればなるほど現実逃避なままに妄想が突き進みます…っ。



 つづきから黒子in海常①


「くーろこっち。部活行こうっス!」
「……今日も早いですね」
 キラキラと、輝かんばかりの眩しい笑顔を引っ提げて迎えに現われた…いつの間にか他クラスに入り込み、窓際最後尾の黒子が座る席に両肘を付きその上に端整な顔を乗せて、にこにとした笑顔を惜しげもなく披露して黒子の顔を覗き込んでくる。
 黄瀬君カッコイイだの、めっちゃイケメンだの、そんな周りの女生徒の騒がしい悲鳴なんて耳に入っていないかのように。
「…あー、黄瀬。HRは確かに終わったが、教師の私が教室を出るまで待てないのかと毎日の様に言っているのだがなぁ」
 溜息をついて教師が注意するのに、黄瀬は思い切り首を振る。
「えー、待てないっスよ。なら来年は黒子っちと同じクラスにして欲しいっス! 隣のクラスってなんスかそれー。オレも一緒に授業受けたりテストしたりしたり、同じ班で実験とかもしたいっスよ! 体育がオレのクラスと合同で一緒っスからまだ救われたっスけどぉ」
 教師の耳にもそのモテぶりが届いている男子生徒の、ぶちぶちと文句を垂れるその拗ねた表情にもカワイイと悲鳴が飛ぶのに、毎年の学園祭でおこなわれる人気投票の結果が見えたと思いつつ教師は口を開く。
「黒子に多大な迷惑がかからないと実証されるまでは、却下する」
 クラス名簿を閉ざしながら、やれやれと教師が肩を落とすのに黄瀬は反論する。
「えー。迷惑なんてかけてないっスよ!? ね、黒子っち!」
「……そういう事にしておきます」
 鞄に教科書やノートを仕舞入れながら、淡々に黒子は呟く。
「えーなんスかその冷たい返事はっ。は、まさか迎えに来るの迷惑っスか!?」
 焦る黄瀬をチラリ上目遣いで見上げながら、黒子は疑問を口に出す。
「いえ。いつも教室に来るのが早いですから、ちゃんと黄瀬君がHRを受けているのか心配なだけです」 
「だーいじょうぶっス。うちの担任、HR終わらすの早いんスよ」
「それは悪かったな」
「あ、今の別に嫌味とかじゃないっスから」
「それは何よりだ」
 いつしか黄瀬の前にまで来ていた教師が、名簿で黄瀬の頭を軽く叩く。
「黒子、黄瀬がこれ以上煩くなったら私に言いなさい。お前達の部長に叱ってもらう事にしよう」
 ぽん、と黒子の頭に手を置き進言した教師にコクリと黒子は素直に頷く。
「はい。ありがとうございます」
「あー! いくら先生でも黒子っちに触ったら駄目っスよ! って、黒子っちもなにいい返事なの!? オレそんなに煩いっスか!?」
「「「キャ~~!!」」」
 教師の手から奪い取る勢いで黒子の肩を寄せ、自身の懐で小柄な黒子をぎゅうぎゅうに抱きつぶす黄瀬のそんな仕草に、教室中の女生徒から超音波にも似た興奮の金切り声の悲鳴が飛ぶ。悲鳴だけでは物足りない者は携帯やスマホを取り出し懸命に映像保存に取り組んでいる。
「……黄瀬君。離してください」
 鼓膜を震わす音量に眉を顰めながら、黒子は黄瀬の腕を叩く。
「駄目っス!」
「「「キャーーー」」」
 ギュウっと黒子の身体を抱き締め直し、寝癖のつきやすい柔かな髪に鼻を埋める黄瀬にもう一度教室に叫喚の嵐が轟く。
「まったく。お前達は早く部活に行きなさい。かしましくてたまらん」
 教師生活もベテランな、白髪がトレードマークの古典教師があまりの煩さに眉間に皺を寄せる。
「騒がしくしてすいません。黄瀬君、用意が済んだから行きますよ」
「はいっス!」
「それと、いちいち抱きつかなくていいですから」
「黒子っちが冷たいっスっ…!」
「ふむ。その調子で躾けを頼んだぞ黒子」
「はい」
 得意分野の学科教師だからか、黒子が妙に懐いてるのにも黄瀬は頬を膨らましベソをかく。
「2人ともヒドイっスよ!」
 そんな黄瀬の泣き声にドッと教室から笑いが上がる。
「ほら、行きますよ」
「ううっ」
「黄瀬君、黒子君。部活頑張ってね!」
「今度の試合、応援に行くねっ」
「ありがとうございます」
「うぅ、どうもっス」
 掛かる声にペコリとお辞儀する黒子に習い、黄瀬も黒子に抱きつき泣き崩れたまま返事を返す。
 飼い主とそのペットにも見えてしまう、そんな2人がそろって部活に行くのを見送った女生徒が我慢出来ずに声を張り上げる。
「あーもう、このクラスで良かったよ!」
「ねー! 黄瀬君が隣のクラスって分かった時は泣いたけど、黒子君のおかげで毎日近くで拝めるよー」
「あの2人、すっごく仲いいよねー。中学も一緒だったんだって!」
「今度の試合の時、私お弁当差し入れしようかなー」
 放課後の廊下にも響くそんな声に、黒子は隣を歩く黄瀬を見上げる。
「今日も人気者ですね」
「そうっスか? 女なんてどうでもいいっスけど、まぁオレ超イケメンすからー」
「……ムカつく感想ですね。女子の皆さんは騙されています」
「ハハッ。でもまぁ、騙されるぐらいオレが完璧な王子様って事っスよねー」
「――」
 そう言い切ってしまえるほど、廊下の窓から射す光に全身を包まれ輝いている黄瀬は非の打ちどころが一切ない、眩いばかりの存在だ。
「…まったく。自分で自分を褒めるんですか」
 その輝きに眩みそうなりながら、黒子は呟く。
「事実っスから」
「…そうですか。それより黄瀬君、手を…」
 教室からずっと繋がれたままの手を黒子は見つめる。
「――黒子っち」
「…はい?」
 腰を折り黒子に目線を合わせ、黄瀬は微笑む。
「…オレ、中学の頃よりもっとイケメンになったっスよ」
「…はぁ」
「だから黒子っち、オレに惚れてね」
 滲むように笑いながら、黄瀬が繋いでいた手に力をこめる。
「……」
「青峰っちより、緑間っちより…他のキセキメンバーよりもっとずっと格好良くなるっスから、オレを好きになって?」
 笑っているのに、どこか怖いぐらい真摯な眼差しに、黒子は意識を絡め取られる。
「……」
 あの時から、繰り返し聞かされてきた告白の言葉。
 全中が終わり身勝手に部を去った自分を見つけて、こんな風に強く手を握られて。
『黒子っちやっと見つけた!! お願いだからオレから――』
――逃げないでと、繰り返す。
「……友人としては好きですが、恋愛としては、まだ分かりません」
 別の学校に進学しようとしていた黒子を、海常に誘ったのは黄瀬だ。
(まだ恋愛じゃない)
「今はまだそれでまだいいッス。海常に一緒にこれただけで充分っスから」
「あんなに泣かれたら、しかたないですから」
「うっ、ヒドイっス」
 あの時のボクは、彼のその直向きさに救われた。
あの熱情に、黒子は魅かれて黄瀬の隣を選んだのだ。
「……まだ、言いませんけどね」
 こっそりと、黒子は唇を上げ笑う。
(黄瀬君の思い通りになってやるのは、なんだかまだ悔しいですからね)
「黒子っち?」
「…なんでもありません。それより早く行かないと笠松先輩に怒られますよ。急ぎましょう」
「そうっスね。ジハかれたくはないっスね!」
「シバかれるのは、いつも黄瀬君だけですよ」



「おっせーぞ、2人ともっっ」
「ちわっス」
「遅れてすいません」
 練習着に着替え体育館に顔を出した一年に、笠松は指示を飛ばす。
「おー。黒子は先にストレッチな!」
「はい」
「え、オレも一緒にやるっス!」
「お前は俺の説教が終わってからだ!」
 ベシリ、と口より手を先に出した笠松は黄瀬の肩を叩きながらを睨みあげる。
「なんでっスか!?」
「ったく、黒子の担任から聞いたぞ。お前毎日黒子のクラスに乱入してんだってな?」
「乱入じゃないっス! 迎えに行ってるだけっスよ! オレは休憩時間毎に会いに行きたいのに、昼休みだけって黒子っちに釘刺されたんス。だから放課後ぐらい早く会いたいっス!」
「同じ部なんだから、すぐに会えんだろうが。いくら黒子が透明少年ったって、本当に消えるわけじゃねぇだろうが」
「……消えちゃうっスよ」
 後輩の勢いに呆れ腕を組んだ笠松の耳に、らしくない男の弱々しい声が届く。
「―……黄瀬?」
「やっと掴まえたんスよ」
 いつも賑やかしい後輩の、情けなくも泣き出しそうに笑ったその顔がどんなイケメン顔より笠松の印象に深く残る。
「黄…」
「オレもストレッチしてくるッス」
「あ、おい、黄瀬っ」
 後ろ姿に声を掛けるも当の本人は早川と柔軟していた黒子の元に駆け寄り、一年先輩のはずの早川を押し退け黒子の隣をキープする。
「こ(ら)黄瀬! なにす(る)んだ!」
「黒子っちの隣はオレの指定席っスから譲れないっスよ」
「そ(り)ゃだ(れ)が決めたんだっっ!」
「…今日もラ行言えてないっスよ。決めたのは笠松先輩っス」
「え。キャプテンが決めたんな(ら)仕方ないなっ!」
「そうっスよねー」
「こら黄瀬ぇっ! 噓つくんじゃねぇっ!」
「あ、聞こえちゃったっスか?」
「ったく。悪気がまったくねぇ。とにかく、ストレッチやっちまぇ! それが終わったらとっとと練習始めっぞ!」
「はいっス!」
「わかりました」
「…ったく、俺は毎日怒鳴ってばっかだぜ」
 ようやくストレッチに励みだす部の面々に、笠松はガシガシと短髪を掻く。
「黒子もまた、厄介なヤツに好かれたもんだ。同中ン時もこんな感じだったのかよ?」
 くそ生意気な後輩の、第一声の自己紹介にキセキ世代とはいえさすがに部員の反発が起こり、主将としてこいつを育てるのはやっかいだと思っていた矢先。
『黄瀬君。先輩に対して失礼すぎます』
 今の今まで視界に入ってもいなかった新入生が、ビシリと意見するのにその場がシンと静まり返った。
『えー、だってオレ本当になんでも出来るっスよ?』
『たとえそうであったとしても、礼儀は大切です』
『んー、分かったっス。すいませんっした!』
『あ、ああ』
「…あん時は毒気をぬかれちまったぜ」
 笠松がシゴかなくても、噂のキセキはもう調教済みだった。
「イケメンモデルでバスケセンス抜群で…黒子がいなかったら、どんだけ嫌味な野郎だったんだか」
「――愛だな」
「森山?」
 独白に突然に合いの手が入り、ギヨッとした笠松がいつの間にか横に並んだ副主将を胡乱気に見やる。  
「愛が黄瀬を成長させたんだな」
 うんうん、と納得顔で頷くチームメイトに笠松は凛々しい眉を潜める。
「愛って…黒子は男だぞ? ああ、親や兄弟みたいな愛ってことかよ。それにお前成長って、あいつらが入部してまだ一カ月経ってないだろーが。なんでそんな事わかんだよ」
「愛だな」
 切れ長の一重まぶたをキラリと光らせ、森山がスパリと応える。
「黄瀬は後輩として満点だからな。あいつのおかげで差し入れは潤うし、女子が勝手に部室に寄りついてきて華やかだし、黄瀬さえ呼べば合コンし放題だからなっ。俺はあいつに感謝している」
 邪まな考えどっぷりな…ある意味青少年らしい一言に海常高校バスケ部主将は頭を抱える。
「…ったく。どいつもこいつも、バスケ愛はどーしたぁ!」


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アニメ1話~5話、トドメに4話エンドカード!で落ちました…。
原作好きでアニメは観るの躊躇してた人間とは思えない堕ちっぷりっスよ…。

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