vanilla
こちらはヒナの二次創作ブログです。 取扱は黒バス・黄黒SSとなっております。

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黒子in海常⑥

 ハッピーバースディ黄瀬!
 という事で、ちょっと早いですが誕生日SSです。黒バスにハマったのが去年の黄瀬の誕生日後すぐだったので、今年はそのリベンジです。ようやく祝えました! 黒子が一番好きなのは変わらないのですが、黒子だけだったらここまで黒子のバスケにハマらなかったとも思うので、黄瀬の存在は私の中でかなり大きいです。 
 
 明日は進撃オンリですよー。ちょっと我慢できなくて行って来ます…。
 自分はエレリだと思ってたんですが、どうやらエレアルらしいと判明。エレリも好きなんですが、アニメでアルミンの可愛さとか凛々しさを再確認。マイナーカプでも好きでたまらない。
 

 つづきから黒子in海常⑥

「黒子っち! 帰り、マシバ寄って行くっスよね?」
 いつものようにシゴかれた部活後の自主練習までを終わらせた黄瀬が、体力の限界に達し足元がおぼつかずふらふらの黒子の歩みを嬉々としてサポートしながら、顔を覗き込むようにしてそう尋ねる。
 黒子とクラスが違う黄瀬の学校での楽しみは、黒子に会える朝と昼、それと部活の時間だ。
それを乗り越えると一緒に帰宅しつつ学校近くのマシバに寄って黒子はシェイクを堪能し、黄瀬は黒子と過ごせる時間を堪能する。
「…すいません。今日はこのまま帰ります」
 黄瀬に肩を支えられ到着した部室のベンチ…黒子が入部してからいつしか暗黙の了解で、部活終了時は概ね体力のない黒子専用になりつつある長椅子に倒れ込みながら、疲労に霞む視界に黄瀬を映しながら答える。
「えっ!? なんか予定があるんスか?!」
 入学して今日まで、黄瀬もしくは黒子に予定が入っていない限りは約束事のように繰り返されていた放課後デートが断られたショックに早々と涙目になりながらも、黄瀬はいつもの様にベンチに懐いている黒子の身体をゆっくりと起こす。
「スポドリ飲めるっスか?」
「…はい。貰います」
「持てるっスか? 指に力はいんなかったら言ってっスね。オレ持ってるからね」
「ありがとうございます」
「帰りラーメン食いいくかー」
「明日のテスト、あれ範囲さ…」
 そのキラキラしい顔と抜群のスタイルを合わせ持つ、海常でも絶大の人気を誇り世間でも有名なイケメンモデルのそんな甲斐甲斐しい光景はバスケ部にとっては今更な出来事すぎて騒ぐ必要すらない。
皆がそれぞれ着替えをしながら、とりとめない会話を進める。
「…それで黒子っち、今日これからなんか予定あるんスか?」
渇いた喉に水分を補給した黒子に、ズィッと顔を近づけ黄瀬は改めて問う。
「いえ、予定は特にはありません。帰って図書室で借りた本を読むだけです」
「なら寄ってこうっスよ~」
 がくがくと黒子の肩を揺すりながら、黄瀬はねだる。
「すいません。欲しいものがあるので、今月のお小遣いはそちらに使いたいんです。貯金も使う予定ななので、マシバに寄るのは控えます」
 黄瀬の訴えにも無表情なままに答えた黒子に、黄瀬はパァッと顔を輝かせる。
「そんなの、オレがおごるっスよ! バイト代入ったばっかっスし、シェイクぐらい何杯でもおごるっスよ!」
 だから行こ?と端整な顔を甘く蕩かせる黄瀬に、けれど黒子は否を唱える。
「そんなのは駄目ですよ、黄瀬君。君が一生懸命バイトをして貰ったお金を無駄にしないでください」
「…黒子っち……」
 まっすぐに黄瀬を見つめ凛々しい眼差しで告げてくる黒子に、黄瀬はますます目許を微笑みで滲ませる。
 過去、黄瀬の周りにいた女達は黄瀬のどんな言葉にもバカみたいに歓んだり落ち込んだり、身勝手に怒ったり。けれどこんな風にして、黄瀬を想って諌めてくれる者は誰ひとりとしていなかった。
黒子だけがいつだって、黄瀬のどんな言葉も真摯に受け取り真正面から接してくれた。
「へへ、ありがとっス。でも黒子っちといられるなら、オレは自分がもし損をするとしても構わないんスよ。それにぜんぜん損じゃないっスよ。オレが頑張ったお金だっていうなら、オレはオレが黒子っちと一緒にいたいから使うんス」
 額や頬に流れた汗を丁寧にタオルで拭いてやりながら、黄瀬はにっこり微笑む。
「…そんなの勿体ないですよ」
 黄瀬の優しい手付きに身を任せながら、黒子は呟く。
「勿体なくないっスよ。だからマシバ行こう?」
「…ムカつきます、その顔」
「く、くりょこっち? いひゃいっスよっ?」
 切れ長の眦を切なげに潤ませ首を傾げお伺いをたててくる黄瀬のあざとい仕草に、黒子は溜息をついて細い指を伸ばし、黄瀬の両頬を容赦なく横に引っ張る。
「…ふ、イケメンモデルが台無しですね」
 自分で黄瀬の顔をいじったくせに、黒子は崩れた黄瀬の表情をクスリと笑う。
「もー、ヒドイっスよ!」
「……っていいながらも、デレッデレだな、あいつは…」
 ネクタイを緩く締めながら、横目でそんな後輩2人を見やった笠松がぼそりと感想を漏らす。
「黄瀬にあんな事が出来るのは、黒子だけだろうな」
 笠松の談に、隣で制服に腕を通していた森山が相槌を打つ。
「フラットにみえるが、黄瀬はかなり人嫌いで面倒な性格をしているからな」
「ああ。…あいつらが入部してから3か月か。ったく、毎日のようにかわらずよくやるよ」
「羨ましい。俺にも誰か紹介しろ」
「…お前もかわんねぇなぁ」
 同じ台詞を、森山との付き合いの長さだけ聞いてきた笠松は深い溜息を付く。
「ね、黒子っち。マシバ寄ろ? オレとデートして欲しいっス!」
 主将、副主将がそれぞれの心情を持ちつつ後輩を見守る中、黄瀬はしつこく黒子を誘い続ける。
「…すいません。ボクはやっぱり、黄瀬君の大切なお金を使わせたくありませんから。それに、それだと意味がないので…」
 頑固なまでに、黒子は首を横に降り続ける。
「え? 意味って…」
 黒子の言葉に引っ掛かりを覚え問い返した黄瀬の言葉を途中で区切り、黒子はようやく戻ってきた力で練習着から制服へと着替えだす。
「マシバに寄らなければ黄瀬君とは反対方向ですから、今日は別々に帰りましょうか」
「そんな黒子っちぃぃぃ~~!!」
 なんて事なく告げてくる黒子に、黄瀬の絶叫が部室に木霊する。
「うるせぇ、黄瀬ぇ!」
「うぅっ、だって黒子っちとデートできないんスよぉぉぉぉ」
 ガツンと頭を叩かれ、とっとと着替えろっ!と笠松に怒鳴られながら、えぐえぐと黄瀬は泣きじゃくる。


「黒子っち、黒子っち、今日はマシバ寄れるっスよね?」
 次の日に改めて誘えば。
「ですから、今月はお小遣いの用途が決まっているので」
「だったらオレが…っ」
「っていうのはなしって昨日言いましたよ、黄瀬君」
「…そうっスか」
 また同じ様にして振られ。

「黒子っち黒子っち、今日は行くよね?」
 また次の日にも挫ける事なく問えば。
「昨日も言いましたよ。今月はいけそうもありません」
「……そうっスよね」
 またまた振られ。

「黒子っち! シェイク割引日っスよ。割引なら寄るっスよね!?」
 意気込んで聞けば。
「せっかくですがすいません。今日は買い物があるので…」
 昨日とはまた違った断りの言葉を受ける。
「………っス」

「……だからって本気で泣くな、うざってぇっ!」
「だってだって、黒子っちが冷たいんスよー!」
 買い物があると早々に部室を出た黒子に、黄瀬が我慢の限界だと部室で肩を震わせワーッと泣き叫ぶ。
「しかたねーだろ、用事があるってんだからっ」
 これも主将の務めなのか!?疑問に思いつつも、仕方なく笠松が黄瀬を落ち着かせる。
「今日はそうかもしれないっスけどっ、この頃はずっと寄ってくれないっス!!」
「欲しいもんがあるっていってただろーがっ!!」
 部室で耳にした会話を反芻して返せば、ぶわっ、とますます黄瀬の目に涙が浮かび上がる。
「ったく、誰がイケメンモデルだってぇ!?」
「こいつだな」
「森山も冷静に突っ込むな!」
「うう、それも何が欲しいのか教えてくれないっス! 黒子っちがオレになにか内緒にしてるっス!」
「恋人同士で内緒事か。青春だな」
「いちいち茶化すな、森山! …いいか黄瀬。内緒事のひとつやふたつ、人間だったら誰だってあんだよ」
「黒子っちとオレの間にはないっス!」
 盛大に泣きながらも笠松の言葉に反論する黄瀬に、
「…ああそうかよ。そうだな。お前たちは仲がいいもんな。ベタベタだもんな、お前が黒子にな!」
 面倒になった笠松は、男らしい眉を吊り上げ適当に肯定してやる。
「…はっ、もしかして黒子っち、オレより好きなヤツができたんスかね!? それで毎日そいつとデートしてるとか! だからオレに付き合ってるヒマがないんスかね!?」
 どこをどうしてそうなったのか。
真剣な眼差しで思惟し続ける黄瀬に、笠松は大きく肩を上げる。
「んだそりゃ。黒子はそんな不切実なやつじゃねぇだろうが」
「そうっスよね! あんなに可愛い顔してるのに男前っスし、昔っから格好いいんスよ! 中学の時だって…」
 過去を馳せその甘酸っぱいだろう思い出に頬を赤くしたのが女、子供だったら目にも優しかっただろうが。実際は180センチも余裕に超えたガタイもいい高校生だ。
「気持ちワリィ」
「乙女だな」
 眉を顰めた笠松とは裏腹に、森山は顎に手を充て頷く。
「ったく。黄瀬ってこんなやつだったのかよ…」
 見た目は非の打ちどころのない、女に熱い秋波を送られるその人物の真の姿を垣間見た笠松はガリガリと短髪を掻く。
「ま、面白いけどな」
 副主将の気楽さか。そう笑った森山に、部の引き締め役も担う主将はそう締めくくる。
「煩いだけだ」


「おーし。着替えたらさっさと帰れよ!」
 今日も今日とて、笠松が一声投げ掛ける。
「かえ(り)ますよぉ!」
 まだまだスタミナ満点の早川に次いで、帰り支度を整えた黒子も鞄を手にする。
「はい。お疲れ様でした」
「……く、黒子っち…」
 そんな黒子の細い背中に黄瀬はそっと声を掛ける。
「はい?」
 くるりと振り返り黄瀬と対面をした黒子は身長差分、上目遣いで黄瀬を見つめる。
「…えと、今日は…」
 その仕草が超絶に可愛いと内心で悶えながらも、黄瀬はごにょりと言葉を濁らす。
 もし今日もまた振られたら。
その怖さに、黄瀬は言葉を続けられずに押し黙る。
「…黄瀬君?」
 珍しく言葉を閉ざした黄瀬に、黒子はゆっくりと瞬きをしてから黄瀬の腕にそっと手を置く。
「どうかしたんですか、黄瀬君?」
「…黒子っちぃ~」
 優しい手の温もりに、黄瀬は震える唇を歯で縛る。
「駄目ですよ。唇が切れちゃいますよ?」
「だって黒子っちぃぃぃ~っ」
「泣かないでください」
「だってだってっ、黒子っちが他のヤツと付き合ってるなんてっ…、オレと付き合ってって、ずっと言ってるのにっ、オレ、っ、……」
「黄瀬君」
 最後には言葉にもならなくなり、ボタボタと涙を流し苦し気に泣く黄瀬に黒子は鞄を降ろしベンチの上に靴を脱いで上がり、黄瀬と同等の高さになって両手を伸ばす。
「黄瀬」
 黄瀬の顔をその薄い肩で包みながら、黒子は黄瀬の背をぽんぽんと落ち着かせるように宥める。
「イケメンが台無しですよ」
「だって黒子っちが…っ」
「ボクは誰とも付き合ってませんよ」
「じゃあオレと付き合って! 恋人になって!」
 ほっそりとした黒子をきつく抱き締めもう何度としてきた告白を繰り返す黄瀬に、黒子は穏やかに答える。
「恋人になれるかは、まだ分かりませんが…」
「ヒドッ!」
 また涙を浮かべる黄瀬に、黒子は「落ち着いてください」と小さく笑う。
「すいません、もう少し返事は待ってください。ですがマシバなら…」
「割り込んですまんが黒子、ちょっといいか。……黄瀬」
「~っ、なんスか、笠松先輩…」
「やる」
「……え?」
 黒子の言葉を止めた笠松が制服の胸ポケットから取り出し、綴りになったチケットを差し出す。
「……これって、マシバのシェイク券っスか?」
「お前、今日誕生日だろう」
「…は? あっ、そういえば…」
 黒子の事ばかりを考えていて、自分の生まれた日が近付いていた事なんてちっとも考え付かなかったと呆ける黄瀬に苦笑しながら、笠松が部室にいる面々を顎でしゃくる。
「バスケ部一同からだ。だから黒子、これで黄瀬とマシバに寄ってくれ」
「「……え」」
 笠松の言葉と、コクコクと頷き続ける部員一同に黄瀬と黒子は目を丸める。
「黄瀬が煩くてかなわん」


「…先輩たちの前で泣いたんですか」
「…ちょっと騒いだだけっス」
 いつも立ち寄るマシバの席で、黒子の突っ込みに黄瀬は居心地悪く頬を膨らませる。
「…泣いたんですね」
「な、泣いてないっス! ちょっと滲んだぐらいっス…」
「…見た目だけは、非の打ちどころのないイケメンなんですけれどね」
 シェイクを飲みながら、黒子は正面に座る黄瀬をチラリと見る。
「…黒子っちがオレに冷たいから悪いんス!」
 ますます膨れる黄瀬に、黒子は首を傾げる。
「ボクのせいなんですか?」
「そうっス! ずーっと断られてばかりだったっスから! オレはもっと黒子っちといたいのに、黒子っちはそうじゃないんスか?」
「…欲しいものがあるからと、説明言しましたよ?」
「だからオレがオゴるって言ったっス。なのにあんな頑なに、断わんなくてもいいじゃないっスかぁ…」
 長い脚を組み不貞腐れた黄瀬に、黒子は苦笑し鞄から長方形の箱を取り出す。
「……それだと意味がないですから」
「――え…」
「おめでとうございます」
そう柔かな声で差し出された、綺麗に包装された包みに黄瀬は目を疑う。
「……え、えぇ!? オ、オレにっ!?」
「はい。…黄瀬君に渡すプレゼントを買うために節約していたのに、その黄瀬君に奢ってもらったら意味がないので、だからお断りさせてもらっていたんです」
「……」
 種明かしに、黄瀬は黒子と黒子から受け取ったプレゼントを何度となく見かわし、へにゃりと目許と唇を緩める。
「嬉しいっス、黒子っちぃぃぃ~」
「ほんとうに泣き虫ですね」
 泣きやんだと思ったら、また涙を零す黄瀬に黒子は苦笑するしかない。
「ううう、だって嬉しいっス~」
「そんなに喜んでもらえて嬉しいです」
「あ、開けていいっスか?」
「はい。もちろん」
「へへ、なにくれたんスか…――!」
 ガサガサと包みを開け、目に飛び込んできた外箱に黄瀬はピタリと動作を止めバッと上向き黒子に視線を向ける。
「黒子っち、これって…」
 いつもの様に涼しい顔付きでシェイクを傾ける黒子に、黄瀬はゴクリと唾を飲む。
「…ボクの誕生日にイケメン爆発しろ的な恥ずかしい告白をしてくれたので、そのお返しです」
「…は、ははっ。マジっスか? ちょっ、それってオレと恋人になってくれるって事っスよねっ!」
「……違います」
「なんでっ!?」
 ぐっと黄瀬は箱から掴んで取り出す。
「だってこの腕時計、中3の時にオレが黒子っちの誕生日にプレゼントしたヤツと一緒っスよねっ!?」
「はい。サイズが違うのにムカつきました」
「そうじゃなくてっ! これって、あの時の返事っスよね!?」
「……」

『ハッピーバースディ、黒子っち! これからもオレと同じ時を刻んでね』

 卒業間近の黒子の誕生日。そう言って渡した腕時計は、今は黒子の腕できちんと時を刻んでいる。
 その事実が、今まで黄瀬に黒子を好きでいていいのだと勇気をくれていた。
「…あの時の、返事っスよね。…オレがこれからも、黒子っちと同じ時間過ごしていいんスよね…?」
「……」
「オレの恋人になってくれるんスよね?」
 腕時計を握り締め必死な形相の黄瀬に、黒子はやはり無表情のままに言う。
「前向きに検討中です」
 なんともさらりとした黒子の返事に、けれど黄瀬は嬉しげに目を細める。
「ちゃんと考えてくれてるんスね。嬉しいっス。もっと黒子っちに惚れてもらえるように頑張るっス!」
「……黄瀬君」
 眩しいぐらいの笑顔で黒子に幸せそうに笑いかける黄瀬に、黒子は〝何か〟を言おうと唇を開く。
「はいっス?」
「…――」
 名前を呼んで。
言葉を声にしようとして唇を開いたはずなのに、それはまだうまく言葉にはならなくて。
 けれどきっと、その言葉が声になるのは間近だろう。
 だから今日はこの言葉を先に告げた。
「お誕生日、おめでとうございます」

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shima500

Author:shima500
Author:ヒナ
アニメ1話~5話、トドメに4話エンドカード!で落ちました…。
原作好きでアニメは観るの躊躇してた人間とは思えない堕ちっぷりっスよ…。

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