vanilla
こちらはヒナの二次創作ブログです。 取扱は黒バス・黄黒SSとなっております。

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進撃パラレル②

 進撃パラレル②です。
 ①の続きをそのまま書いていたらクセでなんだか長くなってしまったので、upするのはここまでにしておいて後はオフで発行したいと思います。続きはエレアルしつつ104期生やエルヴィンなども登場な感じです。





 つづきから進撃パラレル②
 
「ほら、ちゃんと髪も梳かさないと」
「うるせぇなぁ。いいんだよ、ちょっとぐらい跳ねてたって気にしねーから!」
 テーブルの席でバターたっぷりのトーストを左手に、右手はフォークで刺した目玉焼きを持ち、交互に大きく開いた口に運び入れながら隣から伸びて来たミカサの手を煩げに目を細め払いのける。
「…そんな心構えだと、風紀委員になれない」
「うっ!」
「言われちゃったね」
「笑うな、アルミン!」
 ゴクリと喉に詰まった目玉焼きをなんとか飲み込み、痛いところを突かれたエレンは眉根を寄せ、サーバーからそれぞれのカップに淹れたてのコーヒーを注ぎながらクスクスと可笑しそうに笑っているアルミンの名を呼ぶ。
「ふふ。ごめんごめん」
 拗ねた声に謝りながら、視線をエレンに移しながらすまなそうに首を横にコテンと傾げたアルミンの、金色の髪がさらりと揺れる。
キッチンの窓から射し込む光に反射し、その神々しいまでの髪と真っ白な肌の輪郭がぼやけ、アルミンを象どる唯一の赤が際立ち、エレンの双眸がその箇所に惹かれる。
「―…ア…」
 アルミン。そう呼ぼうとして、腕はもう無意識に伸びていた。
 欲しい者を掴む為に。
「…どうしたの?」
 骨ばった、自分より一回り大きな手に腕を掴まれ、ジッと揺るがない強い眼差しで間近から見つめられアルミンは尋ねる。
「あ、口元にパン屑かなにか付いてる?」
 恥ずかしいな、と頬を染めてそっと細い指が唯一の赤に触れるより先、それを求めエレンの指先が行動をする。
 ふにゃり、と。柔かくて暖かくて、少し開いたその唇から零れる吐息と、女みたいにリップすら塗っていないのに熟した苺のような鮮やかな色の艶めかしさに。
「っ」
 ビクン、とエレンの指が震える。
「――エレン」
「!」
 芯の通った落ち着き払ったミカサの声に、ハッとエレンの意識が世界を把握する。
「アルミンが可愛いという気持ちは分かるけれど、そのまま見つめあっていたら遅刻するわ」
「わ、わかってるよっ! それに見つめあってなんかいねーしっ!」
「…そういう事にしておくわ。ほらちゃんとフォークを持って」
「い、いちいち煩いんだよ! フォーク持たすな、ガキじゃねーんだから!」
「…ええと、」
(なんだったんだろ…エレン)
 なんとなく放置されてしまったアルミンは、賑やかしい食事風景を眺めながら胸元に手を当てる。
「……」
(…びっくり、した)
 まだ心臓がドキドキと高鳴っている。
その高鳴りでちっぽけな自分が一杯になってしまいそうな、そんな響きだ。
(エレンの手が、僕の唇に……)
 パン屑はついていなくて、だったらどうして触れられたのか、結局は分からなくて混乱をきたす頭が沸騰寸前だ。
ドキドキ、バクバクと。
エレン、エレンと繰り返す。
「アルミン!」
「!」
 思惟していた心に飛び込んできたエレンの声に、意識をそちらに向ける。
「あ、なに?」   
「ん」
「……って、君はまったく…。ミカサは駄目なくせに僕にはやらすんだから」
 ん、の一言で会話を終わらせ、また食べる事に一生懸命になった相手に少々呆れて肩を竦める。
「俺は子供じゃないんだから、女の世話にはならねぇ」
「…言っている事は格好いいんだけどね、同性の幼馴染ならいいの?」
「アルミンだから」
「良く分からないよ、その理屈」
 竦めた動作でズリ下がってしまったエプロンの片紐を元の位置に直しながら、アルミンは制服のシャツの上から着付けていたエプロンのポケットから櫛を取り出す。
「用意がいい」
 簡潔なミカサの台詞に苦笑する。
「毎日毎日、同じ事の繰り返しなんだから僕だって自修するよ」
「それはそうね」
 静かに頷き、ミカサも朝食に集中する。
 そのずば抜けた運動神経を買われ、ミカサは早くも毎日色々な部活から試合のスケットを頼まれたりしている。
綺麗で格好良くて、有言実行。きっと自分は一生叶わないだろう、憧れの存在だ。
「ほらエレン。ちゃんと前向いてくれないと直せないよ」
「おう」
 むぐむぐと朝食を頬張りながら返事するエレンの口は、まるでリスの頬袋だ。
「もう。ちゃんと噛んで食べなよね」
「んー」
 聞いているんだか、いないんだか。
「まだ慣れていないでしょう。学ランのホック後で留めてあげる」
 そんなミカサの一言に。
「アルミンにしてもらうからいい」
「……」
 以外にもさらさらと手触りのいい黒髪を梳かしながら、僕はエレンが何気なく発した言葉に今日もまた微笑む。
「それも、毎日のことだよね」 
 駄目だと思いながらも、ほんの少しの優越感を感じながら。

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アニメ1話~5話、トドメに4話エンドカード!で落ちました…。
原作好きでアニメは観るの躊躇してた人間とは思えない堕ちっぷりっスよ…。

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